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発達障害の子の不登校|中学生の家での過ごし方3つのポイント

「発達障害の子どもが不登校になって、家でどう過ごせばいいのか分からない」
「中学生の子どもが不登校になって、このまま引きこもってしまうのではと心配」
「発達障害の子どもの不登校、親として何をしてあげられるのか」

私も以前は同じように悩んでいた一人の母親です。

発達障害の子どもの不登校は、周囲に相談しても具体的な対応方法が分からず、途方に暮れてしまいますよね。

経験者として言えることは、家での過ごし方を工夫することで、子どもの心は必ず前を向いていきます。

この記事では、私が実践して効果のあった家での過ごし方3つのポイントをお伝えします。

目次

発達障害の子の不登校時期における基本的な過ごし方

不登校が始まったばかりの時期は、焦らずに心身の休養を第一に考えることが大切です。

発達障害のある子どもは、学校生活でのストレスが通常以上に大きく、心身ともに疲れ切っている状態にあります。

心身の休養を優先する理由

発達障害のある子どもが不登校になる背景には、感覚の過敏さや対人関係の難しさなど、様々な要因が重なっています。

学校という環境で受けるストレスは、私たちが想像する以上に大きなものです。

教室の蛍光灯のちらつき、給食の匂い、友達の話し声。

これらの刺激が重なり合い、子どもの心を疲弊させています。

まずは、このような刺激から離れ、ゆっくりと心を休ませる時間が必要です。

休養期間の目安は、子どもによって異なります。

早い子どもで2週間程度、長い場合は2〜3ヶ月かかることもあります。

この期間は、子どもの心が少しずつ回復していく大切な時間となります。

無理なく過ごすためのポイント

休養期間中は、以下の3つのポイントを意識して過ごすことが大切です。

  • 子どものペースを尊重する
  • 静かで落ち着ける環境を整える
  • 好きな活動を自由にさせる

特に重要なのは、子どものペースを守ることです。

「早く学校に戻らなければ」という焦りから、無理に活動を促すことは避けましょう。

子どもが好きな本を読んだり、絵を描いたり、ゲームをしたりすることは、心の回復に重要な役割を果たします。

親がすべきこと・してはいけないこと

すべきこと

  • 子どもの話に耳を傾ける
  • 安心できる環境を整える
  • 体調の変化に気を配る

してはいけないこと

  • 学校に行くことを強要する
  • 他の子と比較する
  • 過度な期待や要求をする

特に大切なのは、子どもの気持ちに寄り添う姿勢です。

「なぜ学校に行けないの?」という問いかけは、子どもをさらに追い詰めてしまう可能性があります。

代わりに、「今日はどんな気分?」「何かしたいことある?」といった、プレッシャーのない会話を心がけましょう。

このような関わりが、子どもの心の安定につながります。

また発達障害の特性により、子どもは自分の気持ちを言葉で表現することが苦手な場合があります。

表情や態度の変化にも注意を払い、非言語的なサインを見逃さないようにすることが重要です。

休養期間中は、家族全体でゆとりのある生活リズムを作ることを意識しましょう。

朝型の生活にこだわりすぎず、子どもが心地よく過ごせる時間帯に合わせて、柔軟に対応できるとベストです。

不登校の子どもの生活リズムを整える方法

不登校の子どもの生活リズムが乱れることは珍しくありません。

しかし、規則正しい生活は心身の健康を保つ上で重要な要素となります。ここでは、無理なく生活リズムを整えるための具体的な方法をご紹介します。

睡眠時間の確保する

十分な睡眠時間の確保は、心身の回復に欠かせません。

発達障害のある子どもは、日中のストレスや感覚刺激により、通常以上に疲労を感じていることが多いのです。

理想的な就寝時刻にこだわりすぎる必要はありません。子どもが心地よく眠れる時間帯を見つけることが大切です。

例えば、夜型の生活でも、規則的に睡眠がとれていれば問題ありません。

眠りやすい環境作りも重要です。

寝室の温度調整やカーテンでの遮光、好みの寝具の用意など、子どもが心地よく感じる環境を整えましょう。

規則正しい食事を心がける

規則正しい食事は、生活リズムの基盤となります。

朝食を食べることで、体内時計が整い、一日のリズムが作られていきます。

食事の時間は、家族とのコミュニケーションの機会にもなります。

ただし、会話を強要する必要はありません。同じ空間で過ごすだけでも、子どもに安心感を与えることができます。

食事の準備や後片付けを手伝ってもらうことも効果的です。簡単な家事は、達成感を得られる良い機会となります。

また、生活スキルを自然に身につけることもできます。

適度に運動する

運動は心身の健康に欠かせませんが、無理な運動は逆効果です。

まずは、室内でできる軽い運動から始めることをお勧めします。

ストレッチや簡単なヨガは、心身をリラックスさせる効果があります。

また家事の手伝いも、自然な形での運動になります。

外出できる場合は、散歩やウォーキングがお勧めです。

人が少ない時間帯を選び、短時間から始めることで、無理なく継続することができます。

生活リズムの改善は、一朝一夕には進みません。

小さな変化を積み重ねることで、徐々に安定した生活リズムを作っていくことが大切です。

焦らず、子どものペースに合わせて進めていきましょう。

発達障害の子どもが安心できる居場所を作ってあげよう

家は子どもにとって最も安心できる場所であるべきです。

特に不登校期間中は、心の安全基地として機能する空間づくりが重要になります。

子どもの特性を理解し、快適に過ごせる環境を整えることで、心の回復を促すことができます。

個室の環境を整える

発達障害のある子どもにとって、自分だけの空間を持つことは大きな意味があります。

個室は外界からの刺激を適度に遮断し、心を落ち着かせる場所となります。

部屋の片付けや整理は、子どもと相談しながら進めることが大切です。一般的な収納方法が、必ずしも子どもに合うとは限りません。

視覚的に分かりやすい収納方法や、使いやすい配置を子どもと一緒に考えていきましょう。

机の配置も重要なポイントです。

窓からの光や物音が気になる場合は、それらを避けられる位置に机を置くことで、集中しやすい環境を作ることができます。

リラックススペースを作る

緊張や不安を感じた時に、すぐに休める場所があることは重要です。

ベッドやソファの近くにクッションや毛布を用意しておくと、子どもは必要な時にすぐにリラックスすることができます。

このスペースは、必ずしも広い場所である必要はありません。

部屋の一角に、お気に入りのぬいぐるみや本を置いた小さなコーナーでも十分です。大切なのは、子どもがそこにいることで安心感を得られることです。

家族と適度な距離感を保つ

家族との適度な距離感を保つことも重要です。

常に誰かがそばにいることを好む子どももいれば、一人の時間を多く必要とする子どももいます。

子どもの様子を観察しながら、適切な距離感を見つけていきましょう。

例えば、

  • ドアを少し開けておく
  • 時々軽く声をかける
  • 同じ空間で別々の活動をする

など、子どもが心地よく感じる関わり方を見つけることが大切です。

家族で過ごす時間は、強制的なものにならないよう注意が必要です。

食事の時間や、テレビを見る時間など、自然な形で一緒に過ごせる機会を作っていきましょう。

また、兄弟姉妹がいる場合は、それぞれの子どもに公平な注意を払うことも大切です。

不登校の子どもに気を取られすぎると、他の子どもが寂しい思いをすることがあります。

居場所作りは、一度完成したら終わりというものではありません。

子どもの成長や状態の変化に合わせて、柔軟に環境を調整していく必要があります。

子どもの反応を見ながら、より快適な空間を作り続けることが大切です。

発達障害の不登校の子向け、将来に向けた準備とサポートとは?

不登校の期間は、決してマイナスの時間ではありません。

この時期を、将来に向けた準備の期間として前向きに捉えることが大切です。

焦らず、子どものペースに合わせながら、少しずつ前に進んでいく方法をご紹介します。

オンライン学習の活用

現代では、インターネットを通じて様々な学習機会が提供されています。

特に発達障害のお子さん向けのコースが用意されているオンライン塾や家庭教師であれば、お子さんの悩みや不安に寄り添った指導をしてもらいやすいです。

教科学習に限らず、子どもの興味に合わせた学びを見つけることができます。

オンライン学習を始める際は、最初から高い目標を設定せず、子どもが興味を持てる分野から始めることが重要です。

例えば、好きな漫画の英語版を読むことから外国語学習を始めたり、ゲーム制作を通じてプログラミングを学んだりすることもできます。

学習時間は、子どもの体調や気分に合わせて柔軟に設定しましょう。

無理なく継続できることを第一に考え、徐々に学習時間を延ばしていくことをお勧めします。

福祉サービスの利用

発達障害のある子どもとその家族を支援する福祉サービスは、年々充実してきています。

放課後等デイサービスや相談支援事業所など、様々な支援を利用することができます。

これらのサービスは、単なる居場所としてだけでなく、社会性を育む機会としても重要な役割を果たします。

同じような経験を持つ子どもたちと出会うことで、子どもは自分だけが悩んでいるわけではないことに気付くことができます。

サービスの利用を検討する際は、子どもの意思を尊重することが大切です。

見学や体験利用を通じて、子どもが安心して通える場所を見つけていきましょう。

進路選択のサポート

不登校の経験は、必ずしも進路の選択肢を狭めるものではありません。

むしろ、この期間に自分の興味や適性を見つめ直すことで、より自分に合った進路を見つけることができます。

通信制高校や定時制高校、フリースクールなど、従来の全日制高校以外にも多様な選択肢があります。

それぞれの特徴を子どもと一緒に調べ、無理のない進路を選んでいくことが大切です。

また、就労に向けた準備として、職業訓練や就労支援施設の利用を検討することもできます。

子どもの特性や興味に合わせた職業選択のサポートを受けることができます。

将来への不安を感じることは自然なことですが、焦って結論を急ぐ必要はありません。

子どもの成長のペースに合わせて、一歩ずつ前に進んでいくことが大切です。

子どもと一緒に、ゆっくりと前を向いていこう

発達障害のある子どもの不登校への対応に、正解は一つではありません。

一人ひとりの特性に合わせて、柔軟に対応していくことが大切です。

家での過ごし方は、子どもの心の回復と成長のための大切な時間となります。

この期間を通じて、子どもは自分らしい生き方を見つけていくことができます。

焦らず、子どもに寄り添いながら、一緒に前を向いて歩んでいきましょう。必ず、子どもなりの歩み方が見つかるはずです。

meguri
小4ADHDのママ
小学4年生の息子を持つ母親です。息子は6歳でADHDと診断を受けました。診断後は、医療機関への通院や療育施設での支援を受けながら、家庭での適切なサポート方法を模索してきました。

教育関係の仕事に就いていた経験を活かし、発達障害に関する専門知識を積極的に学び、実践してきました。現在は発達障害の子を持つ親のコミュニティで情報交換を行いながら、自身の経験を活かして同じ悩みを持つ親御さんのサポートも行っています。

息子の集中力の課題に向き合う中で、環境調整や習慣づくりの重要性を実感し、試行錯誤を重ねながら効果的な支援方法を見出してきました。当サイトでは、私の経験や学んだことをもとにアドバイスをお伝えしています。
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